



みなさま、本日も息災でございますか?
石垣を愛おしむ友の会 代表で、武楽衆メンバーの石垣の守です。
みなさんが石垣を愛おしむ。その瞬間、近くには『堀』があると思います。
戦国最強と言われた武田軍の戦略・戦術を記した軍学書『甲陽軍鑑』に武田信玄の言葉として記されている「人は城 人は石垣 人は堀. なさけは味方 あだは敵なり」とあるように、石垣と堀は関係が深いものです。(甲陽軍鑑は、関係性を謳ったものではありませんが…)
堀というと、水を湛えた『水堀』をイメージしがちですが、水がない『空堀』もあります。(私、石垣守は、石垣と水堀がベストマッチだと勝手に思っておりますが、空堀ファンの方どうぞ仲良く)
一見、全部同じようにみえる石垣にも種類があると、以前に 石垣の種類 で書きましたが、もちろん堀にも種類があります。
水があり・なしで分ける
・水堀(平地に築かれた城に多く、水を湛えている堀)
・空堀(山城に多い、水がない堀。高い山では水を確保が難しく)
堀底の形状で分ける
・箱堀(はこほり):堀底の断面が箱形
・毛抜堀(けぬきほり):堀底の断面がU字形
・薬研堀(やげんぼり):堀底の断面がV字形 ※諸薬研堀(もろやげんぼり)含む
・片薬研堀(かたやげんぼり):堀底の断面が、カタカナの『レ』のように片方切り立った形のもの
・畝堀(うねぼり):堀の底に畝(土を盛りあげた所)を設けて防御力を高めた
・障子堀(しょうじぼり):畝堀と同じく、底に畝を設けた堀。畝が格子状になっている(後北条氏の技術でつくられた障子堀が見た目に美しく有名ですね。)
写真は箱堀しか用意できませんでしたが、裏辺研究所がまとめている、
日本の城(Castles of Japan) 城の見方ガイド(6) 堀にも色々な形状がある
に解説がありますのでご参考に。
タクジローの日本全国お城巡り ←ここにも写真多数。
毛抜か薬研か、はたまた片薬研か?
堀をよく観察してみないと、わからなかったりしますが、次回、城へ訪れる時に堀も楽しむのもオススメです。
興味の幅を増やして、楽しく城攻めしましょう!