直江兼続の甲冑をベースに
甲冑制作のご依頼を頂戴いたしました。誠にありがとうございます。
やはり、甲冑をお創りするというのはお仕事とは言え、苦労も含めてやりがいがあります。
着用される方の用途とイメージをしながら、必ずしも古来の技法に拘らず、使い勝手や見栄えなども考慮してデザインをしています。
今回ご依頼いただきましたのは、大河ドラマ「天地人」でも使用されている直江兼続公の甲冑をベースに製作させていただきました。
毛引き威しで、複数のお色の糸威しを行う色々威しというものが基本。以前に兜を創らせていただいているので、その錣(しころ)の色威しを踏まえた色選定を行いました。
<制作内容概要>
- 胴:桶胴の色々毛引き威し。二枚胴で両脇紐縛り。草摺りは五段七間(5段の板を繋げたものを前3枚、後ろ4枚の合計7枚)。小鰭(こびれ)あり(肩回りの防具)。
- 袖:五段色々威し
- 佩楯:板佩楯
- 籠手:篠籠手(肘から拳までの間の細い板の様なものを篠という)
- 脛当:篠脛当
- 腰帯:飾り用ではなく、着用用
- 付属品:鎧櫃(「前」の字を変更)、鎧立て(組立式)
お客様がフル装備でご活躍されるお姿を拝見したいものです。