「武士道」を読み返す。


こんな時代だから、読んでみた。

いま、私たちの国・日本は、危機にあります。
長い間の経済停滞、人口減少、近隣諸国は外圧を強め、その上にパンデミック(コロナ過)。
これまでの秩序や枠組み、制度・仕組み、価値観が根本から変わらなければいけない時代です。

こんな時代だからこそ、日本人の心の奥底にある価値観に大きな影響を与えている「武士道」を読み返してみました。「武士道」は当然、武士という今では存在しない身分階級の人たちの行動規範として発展してきたものです。
しかし、その階級がいなくなっても、それまでの長い時間を経て培われてきた価値観や実際の武士による行動は、それ以外の階級の人たちにも大きな影響を与えており、それが今の私たち日本人の心の奥底には残っていると感じます。

それには、残しておきたい良い部分もあれば、時代にはそぐわないものもあるでしょう。しかし、日本人を特徴づける良い部分でさえ、いまは無くなりつつあるような危機感も感じています。
「良い部分」を再認識するためにも、「武士道」(新渡戸稲造著)を読み、まとめてみたいと思います。

目次

「武士道 要約版」/新渡戸稲造【著】,新渡戸稲造博士と武士道に学ぶ会【編】を拝読させていただき、この記事を記載いたします。内容は、あくまでも個人的な見解・学びとして記述するもので、必ずしも書籍の内容と合致するものではありません。


「武士道」の成立ち
「義」
「勇」
「仁」
「礼」
「誠」
「忠義」
武士の学び
克己
切腹・仇討ち

女性と武士道
まとめ

「武士道」の成立ち

まずはじめに、そもそも「武士道」というのは、どうやって生まれてきたのか?
武士という日本における身分階級は古くは平安時代から存在していたが、「武士道」は存在していない。
今私たちが認識している「体系化された価値観」としての武士道は江戸初期頃に始まったもの。
徳川家によって太平の世が築かれていく中で、身分階級の秩序を徹底するためにも武士階級が持つべき「道徳的徳目の作法」「日常生活における規範」として生まれました。

その体系化において取り込まれたのが、神道・仏教・儒教(孔子・孟子)の3つの価値観。

「神道」:日本に古代からある価値観で自然信仰・祖霊信仰が中心。そこから「先祖への崇敬」や「主君への忠誠」が生まれる。

「儒教」:中国の孔子を祖とする信仰・思考の体系。どちらかというと神道に近く、「君臣・父子・夫婦・兄弟・朋友」といった倫理的な関係を説いた。孟子の「人民主権的な論理」も取り込まれた。

「仏教」:奈良時代に中国から伝わった宗教で「運命を信じる」「不可避なものへの服従」「危機に面した際の禁欲的な平静さ」「生への侮蔑、死への親近感」などの価値観が取り込まれる。

これら3つの思想・価値観を体系化したものが「武士道」。
キーワードだけでも、私たち日本人の特徴といっても過言ではないと感じませんか?
次回以降は、「義」「勇」など個別の要素について書いてみたいと思います。


衆長

武楽衆の衆長です。 日本全国を戦国リアルシュミレーションの舞台とする野望を追究します。

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